お久しブリタニア。
どうも皆さん、約1年ぶりです(笑)。前回書いたのが2022年1月8日の"Come True"の紹介記事だったので、マジで1年ぶりです。前からその予感はあったんですけど、何でこんなにサボったのか。あのですね、サボりたかったからです。えっと、もう一度言いますと、サボりたかったからです。はい。サボりたかったからです(泣)
コレです。
まあもうちょっとマジメに答えますと、MOVIE MARBIEで毎週それなりに記事出すので、時間もなくなってきたし書きたい欲が良い感じに発散されてるしゲームやらないといけないし、ってな具合なんです。原神とウマ娘が楽しすぎてですね…とは言え、2022年も最後なので…ってまた間に合ってねぇぇぇぇぇ! あけましておめでとうございます。今年はもっとがんばろうと思います(泣)
2022年は結構試写で話題作見せていただいて嬉しかったんですけど、2023年公開作品でベストランキングに入れたいくらいのやつも何本かあったんですよね。個人的には、別に旧作であってもその年に見てればランキングに入れるんで(ただし初回鑑賞のもののみ)、試写のやつも入れて良いような気もしますが、何かモヤモヤも残るんで止めとこうかな。止めましょう。だって2023年公開作品ばっかで2022年ランキングとか言うのも先取りしてるみたいでヘンじゃないですか。ベストならまだしも、公開前からワーストに入れるのもね…(笑)。もちろん本国ではすでに公開されてるものも多いですが、まあ日本基準で考えましょ。多分それらは2023年のどこかでMOVIE MARBIEで扱うので、ちょっとお待ちください。
さて、基本的にはベストランキング入りするのは★8以上の作品になってきます。★7.5までは、「面白かったけどお気に入りとまで言えない」レベルなので。2021年は★8以上が33本あって、2020年の8本に比べるとだいぶ豊作でした。それで今年は、試写で見た2023年公開作品と久々に見返した作品を除くと16本。試写分入れても22本。少ねぇ!! しかも、2020年ベスト1の"ミッドサマー"とか、2021年ベスト1の"マリグナント 狂暴な悪夢"みたいに、★9に到達した傑作がなく、★8.5止まり。ちょっと不作感ありますね。まあしょうがない。2022年初回鑑賞だったのは試写分除くと114本(入れると120本)。評価レベルで大まかに分けると、★1~★2.5までと★9~★10の作品が今回ないので、
★3~★3.5(最悪)…全体の約2%の2本。ワースト入り確定おめでとう。
★4~★4.5(めちゃつまんない)…全体の約9%の10本。ワースト入り濃厚。
★5~★5.5(つまんない)…全体の約10%の11本。ワースト入りの可能性あり。
★6~★6.5(普通)…全体の約11%の13本。「時間のムダ」とは思わなかったけど、毒にも薬にもならなかったやつ。
★7~★7.5(面白いけど惜しい)…全体の約52%の59本。楽しめたけどベスト入りは難しそう。
★8~★8.5(かなり面白い!)…全体の約17%の19本。ベスト入り濃厚。
という感じ。でも、Heiroのベスト&ワーストは★の数で自動的に決まるのではなく、例えばそれなりに楽しんだ作品でも事前の期待からのガッカリ度が高いとワースト入りもありえます。今回こそは10本ずつセレクトしようかとも思いましたが、そうは上手く行かんのよセラヴィ。じゃあ行ってみよう。
~~2022年ベストランキング~~
16位. "呪詛(咒)"(2022)
Director: ケヴィン・コー
My Rating...★★★★★★★☆ 7.5/10
Rotten Tomatoes...70%,57%
IMDb...6.2
宗教画のような何か。素晴らしいポスターですねぇ。漢字って何だか怖いなと思いますねぇ…。本作は映画というか映像の特性や人間の錯覚をギミックとして上手く用い、見てくれた人にオミヤゲをくれる大変良い映画です。今年はアジアンホラーが強い印象でしたね。それに比べJホラーは…。ケヴィン・コーは続編作ってる最中みたいなんで、ニコニコして待ちます。皆さんもお礼の意味でこう唱えましょう。ホーホッシオンイーシーセンウーマ、ホーホッシオンイーシーセンウーマ…(覚えちゃった)。
15位. "来る"(2018)
Director: 中島哲也
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...6.2
後にワーストランキングを見てもらえれば分かると思いますが、今年はがんばって邦画見ようと思って色々なJホラーにチャレンジしたんですがやっぱり全体的にヒドかったんですよ。その中で、これはかなりの掘り出し物でした(今年の映画じゃないですが)。ルックにもまったくチープさはないしキマってて、ラストのあの除霊フェス!! 前半かなり長くあの妻夫木聡に付き合わされてイライラしっぱなしでしたが、後半の畳み掛けで全て許しました。松たか子も柴田理恵も最高。岡田准一の演技って、いつも(とは言え本編は見てないので予告編で見れる部分では)カッコつけてる感あって苦手だったんですが、前半はそのケがありつつも終盤彼が追い詰められてカッコつけてる場合じゃなくなったとこの演技は良かったと思います。Heiroは沖縄人なので、途中沖縄から馳せ参じたユタ(シャーマン)のおばあたちがタクシーで方言でわちゃわちゃ喋ってるのに爆笑しましたね。
14位. "スパイダーマン: ノー・ウェイ・ホーム(Spider-Man: No Way Home)"(2021)
Director: ジョン・ワッツ
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...93%,98%
IMDb...8.3
2022年もマーベル作品は中々良かったですね(あっ、"ソー: ラブ&サンダー"見てねぇ!)。その中でも一番良かったのはこれかな。事前にトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドがスパイダーマン役で復帰するという重大情報を聞いてしまったので、それがなければもっと上に行けたかもしれないなぁ。歴代ヴィランが戻ってくるんだから十分予想できただろと言われればそれまでですが、他のスパイダーマン映画とクロスオーバーするってだけで驚きすぎて視野狭まってたんだもん。3部作の最後なのに、ラストもそこまでピーター追い込むんかいと驚愕したし、なんだかんだ言ってマーベルはハイリスク・ハイリターンな勇気ある作品作りをするなぁと感心しました。
13位. "THE BATMAN -ザ・バットマン-(The Batman)"(2022)
Director: マット・リーヴス
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...85%,87%
IMDb...7.8
マット・リーヴスって、見たのだいぶ昔なんで今見ると違うかも知れませんが"クローバーフィールド/HAKAISHA"と"モールス"が何だかノレなくて印象悪かったんですけど、これは結構良かった! 惜しむらくは劇場をスルーして配信で見たことですね。臨場感などもそうですが、ちょっと鑑賞に支障あるレベルで画面が暗すぎました。長いし、エンタメ度もそんな高くないでしょうけど、中盤のペンギンとサイコ野郎(あっ失礼)もといバットマンとのカーチェイスで5億点出てました。あのペンギンのドン引き顔よ。マーベルに比べDCはうんぬん問題ありますが、本作で「(内容・映像が)暗い=ダメ」なわけじゃないことが再認識できました。ザック…。今回やっと気づきましたが、Heiroのこれまでの傾向からすると、ランキング入りする作品は実はDCの方が多いんですよね。これも"ノー・ウェイ・ホーム"より上にしちゃったし。えっ、もしかして自分マーベルじゃなくてDCファンだったの? 意外。どっちにしろライトファンですけどね。
12位. "犯罪都市(범죄도시)"(2017)
Director: カン・ユンソン
My Rating...★★★★★★★★
Rotten Tomatoes...91%,79%
IMDb...7.2
"新感染 ファイナル・エクスプレス"の時には実は世間が騒ぐほどにはそこまでマブリーことマ・ドンソクにハマっていなかったんですが、最高ですね(遅い)! あのビンタ見るだけで超スカッとします。マブリー、あんたがヒーローだ!! まあ"エターナルズ"ではあんなことになってしまいましたが…うぅ。笑いとバイオレンスの融合を求めるならやっぱり韓国映画を見れば間違いないですね。国によって持ち味がきっちり出ていることは素晴らしいですね。まあアメリカ映画とかを一言で言うのは難しいですが…今の日本映画の持ち味って何だろう…。
11位. "ファイティン!(챔피언)"(2018)
Director: キム・ヨンワン
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...89%,57%
IMDb...6.3
再びマブリーです。笑えるし、アツくなる。もう映画はこれだけで良いじゃないですか。ものすごく王道だし、予想外なことも何ひとつ起こらない気がしますが(笑)、それで良い映画もあるんですよ! マブリーの敬愛するシルヴェスター・スタローンは、後述のワーストランキングであんなことになっているんですがね!
10位. "グレーテル&ヘンゼル(Gretel & Hansel)"(2020)
Director: オズ・パーキンス
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...63%,23%
IMDb...5.5
我らがソフィア・リリス主演作ですよ! オズ・パーキンスの映画って低予算感強いし、ガツンと来るタイプじゃなくじわじわ系だからなのか、Rotten Tomatoesでのオーディエンススコアがいつも低すぎるんですが、そこまで悪くないと思いますよ。少なくとも本作は! ロバート・エガースの"ウィッチ"にも似たところがあり、魔女はばあちゃんなのかと思ったら途中で美魔女というより美女(ジェシカ・デ・ゴウ)が出てきてハッとさせたりね。終盤ソフィア・リリスががんばるシーンのヴィジュアルは美しかったですね~。見惚れてしまいました。とは言え自分でも正直これまでのオズ・パーキンス作品はそんなにハマらなかったので、見直しても良いかもな~。ジェシカ・デ・ゴウの出演作も見たことないので見てみようかな。そしてソフィア・リリス最新作の"ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り"は劇場で見るべきなんでしょうか? 元のゲームをよく知らないんですが。でも監督のジョン・フランシス・デイリー&ジョナサン・ゴールドスタインの前作"ゲーム・ナイト"は傑作だからなー。とりあえずツノ生えたソフィアが激かわなんでトレイラー貼っときます。
9位. "ザ・プリンセス(The Princess)"(2022)
Director: レ・ヴァン・キエ
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...61%,41%
IMDb...5.6
"ブレット・トレイン"では「プリンス」という役を演じ、本作では「プリンセス」を演じるジョーイ・「キング」という神キャスティング(?)の本作は、ベトナム人監督レ・ヴァン・キエによるアクション映画です(前作は"ハイ・フォン: ママは元ギャング")。より洗練されてた気がしますね。元ギャングのママことヴェロニカ・ンゴーが出てたのも嬉しい! こういう、アクションのイメージがない女優のガチアクション映画定期的に見たいですね。
8位. "哭悲/THE SADNESS(哭悲)"(2021)
Director: ロブ・ジャバズ
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...89%,62%
IMDb...6.5
スプラッター的なグロで言えば、やっぱり今年イチかなぁ。人間の想像力と好奇心の最悪な使い方を見せてくれます。即物的なグロだけで語られがちですが、中盤のある「目覚め」のシーンは不気味ながらも非常に美しかったですね~。あれがなかったらベストランキングには入らなかったかもしれないなぁ。このポスターに映ってるレジーナ・レイもかわいかったです。…まあ、あんなことになっちゃうんですけどね…。配信で見たので、モザイクがすげー雰囲気ブチ壊してくれました。モザイクなんか要らねーよ!!
7位. "ナイブズ・アウト: グラス・オニオン(Glass Onion: A Knives Out Mystery)"(2022)
Director: ライアン・ジョンソン
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...94%,93%
IMDb...7.3
前作が傑作だったし、前作ではワトソン役のはずのアナ・デ・アルマスがシャーロック役のダニエル・クレイグを食ってたと思うので、アナのいない本作はどうかと思ったら、これも中々。ダニエル演じる名探偵ブノワ・ブランは、かわいい探偵だったんですね! お茶目なミスすると思ったらズバッと推理を披露したりしてギャップにやられました。ライアン・ジョンソンの「…と思いました?」みたいなストーリーテリングは"スター・ウォーズ"には合わなかったとしても、ミステリーにはばっちし。翻弄されるしラストも爽快。どんどんシリーズ続けていってほしいです。
6位. "X エックス(X)"(2022)
Director: タイ・ウェスト
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...94%,75%
IMDb...6.6
あのタイ・ウェストがここまで大きくなって…と感慨深い一作。マンブルコア界隈はアダム・ウィンガードといいグレタ・ガーウィグといい、大成してますな。普通のホラーなら真っ先に殺されそうなミア・ゴスのたくましさは見ていて気持ち良い。後に完璧なウェンズデー・アダムスを演じることになるジェナ・オルテガとはこれが初エンカウントかな? 予告編にもあるあの絶叫で、ジェナは完全に今年を代表するスクリーム・クイーンになりました。続編"Pearl"も楽しみ!
5位. "ナイト・ハウス(The Night House)"(2020)
Director: デヴィッド・ブルックナー
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...88%,69%
IMDb...6.5
美しい映像で端正なホラーでしたね。これ見る前にデヴィッド・ブルックナーの前作"ザ・リチュアル いけにえの儀式"見ましたが、"ミッドサマー"感あって中々良かったです("ミッドサマー"より前だけど)。デヴィッド・ブルックナーはこの後"ヘル・レイザー"のリブート版撮ってますから、日本上陸も期待してます。レベッカ・ホールとステイシー・マーティンって、どことなく似てるんだなぁ。
4位. "MEN 同じ顔の男たち(Men)"(2022)
Director: アレックス・ガーランド
My Rating...★★★★★★★★ 8/10
Rotten Tomatoes...68%,39%
IMDb...6.1
緑が非常に美しい前半と、アレが非常に醜い後半の対比がエグい! 特に説明もなく、人によって真逆の解釈をされたりもしているようですが、それこそアート。"もう終わりにしよう。"とか、ジェシー・バックリーは結構すごいホラーに当たりますね。最後に全身が見える主人公の友人が妊娠してるのがすごく嫌な感じ。本国版の("犬鳴村"っぽい)ポスターより、"ミッドサマー"や"LAMB/ラム"でも素晴らしい仕事をしてくれたこのヒグチユウコさんのバージョンが好きです。美しい…。
2位タイ. "トップガン マーヴェリック(Top Gun: Maverick)"(2022)
Director: ジョセフ・コシンスキー
My Rating...★★★★★★★★☆ 8.5/10
Rotten Tomatoes...96%,99%
IMDb...8.4
これは本当にすごい。Heiroは前作に全く思い入れないし、というか本作がすごいすごいってみんな言うから、予習のために初めて前作見て重い腰上げて劇場に向かったぐらいですよ。そしたらもう…。別に新しいこと何にもしてないんですよね。むしろ、ほぼ前作の流れを踏襲しているし…。それでここまで面白くなるとは。興奮、感動、笑い、この映画には全てがあります。もちろんトムもいる!! 常々、日本の映画に興味ない人たちが現在の若手ハリウッドスターを知らず、トム・クルーズ、ブラッド・ピットなどで時代が止まっていることに残念さを感じていましたが、今でも「スターと言えばトム・クルーズ」が通用するのはすごいことだなと考え直しました。トム! "ミッション: インポッシブル/デッドレコニング PART ONE"期待してるよ!!!
2位タイ. "RRR(RRR(Rise Roar Revolt))"(2022)
Director: S・S・ラージャマウリ
My Rating...★★★★★★★★☆ 8.5/10
Rotten Tomatoes...94%,94%
IMDb...7.9
あの"バーフバリ"2部作のS・S・ラージャマウリがSS級のド傑作を再び作ってくれました。"トップガン マーヴェリック"とタメ張れるのはこれぐらいでしょ! 9つの感情が入っていると言われるインド映画。こんなアクション、(ブ)ロマンス、コメディ、ミュージカル等をこれだけブチ込んで全く破綻せず、脱線するギリギリで走り続ける暴走特急のような作品が作れるのはインドだけじゃなかろうか!? すごすぎる。
1位. "ザ・メニュー(The Menu)"(2022)
Director: マーク・マイロッド
My Rating...★★★★★★★★☆ 8.5/10
Rotten Tomatoes...89%,76%
IMDb...7.5
ホラー・スリラー好きとしては、そういう作品を差し置いて"トップガン マーヴェリック"と"RRR"を1位にするのもどうかというエゴが働きまして、じゃあ何を1位にするべきかと悩みましたが、これなら納得できるかな。格調高い画面と演出から漂う高級料理店感に圧倒されましたね。色々な料理(?)が出てくる度に驚き楽しめたし、レイフ・ファインズの好演もあってすごい緊張感でした。あの手パァンは良くない。心臓に良くない。まあHeiroは食べ物の好き嫌いが多く最後のアレも嫌いなメニューではあるんですが、ヨシ!(現場猫)
~~2022年ワーストランキング~~
13位. "アバター: ウェイ・オブ・ウォーター(Avatar: The Way of Water)"(2022)
Director: ジェームズ・キャメロン
My Rating...★★★★★★★ 7/10
Rotten Tomatoes...78%,92%
IMDb...8.0
3時間超えなのに退屈はせずに見れたのは、やっぱりそれなりには楽しめたからでしょう。確かに映像のクオリティは高かったです。ただし、前作から引き続きこの主人公ジェイクは好きになれませんね。前作の時点で、ナヴィには溶け込もうとしつつも「オレさま白人さま」マインドが透けて見えるような言動で、今回も結局軍人ムーブしてましたね。「家族を守るのにいっぱいいっぱいで止むなくそうしたけど、ラストで反省する」という流れにどうせなるからまあ良いやと思ってたら、何と全くそうはならないんですよ!! ジェイクは家族家族言うくせに家族の話を全然聞こうとしないんですよね。ロアクかわいそう。ネイティリかわいそう。キリかわいそう。スパイダーかわいそう(まあスパイダーがあっさりクオリッチ大佐と距離を詰めていくのも不自然でしたが…)。まあ話聞いてたらすぐ映画終わっちゃうからね。しょうがないね。3時間もかけてネイティリのスパイダーへのわだかまりを全く解消せずに終わるし、ラストはスパイダーの蚊帳の外感すごかった…。ファミリーファミリー言いながらキャスト同士がケンカしてる"ワイルド・スピード"と似たモヤモヤを感じました。ま、本作はジェイクより新キャラのロアクとキリの物語を楽しめたのは良かったですね。ジェイク、オワコン。3時間が必要なストーリーでは全くないです。キャメロン、この映画、水で薄まってるよ。
12位. "ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(Jurassic World: Dominion)"(2022)
Director: コリン・トレヴォロウ
My Rating...★★★★★★ 6/10
Rotten Tomatoes...29%,77%
IMDb...5.6
これ劇場に見に行く前に、ちゃんと"ジュラシック・ワールド"と"ジュラシック・ワールド/炎の王国"見直したんですよ。前に見た時よりどっちも楽しめたし、特に"炎の王国"は以前イマイチに感じたのに今回は★8あげたいくらいになって。そもそもJ・A・バヨナはお気に入り監督のひとりなんで、なぜ以前ノレなかったのかって話でもありますが、とにかくそれなのに何ですかこの完結編は。みんな言ってるけど、恐竜じゃなくてイナゴ映画じゃないですか! オリジナルキャストが戻ってきたのは嬉しいけど、最近どの往年のシリーズでもオリジナルの俳優連れてくるから、正直それだけでは満足できない体になってるんですよねぇ。贅沢な悩みなんでしょうけど。コリン・トレヴォロウ、"スター・ウォーズ"でも"フォースの覚醒"で風呂敷を広げ、"最後のジェダイ"でライアン・ジョンソンにエラい強引にバトンタッチされ、"スカイウォーカーの夜明け"でどうにか畳んだ(畳めてる?)J・J・エイブラムスの立場と被りますね。でもさ、"炎の王国"の脚本は"最後のジェダイ"の場合と違ってコリン・トレヴォロウが自分で書いてるんですよ? 自分で広げた風呂敷畳めてないから本作はダメです。"ザ・ブック・オブ・ヘンリー"に続いてこれなんで、Heiroの中ではコリン・トレヴォロウ、ツーストライクです。あの映画もヘンなストーリでしたねぇ…あ、脚本コリン・トレヴォロウじゃないの? そっか、ごめんねコリン。でもあれもアレすぎる映画だったよ(2021年ワースト5位)。この映画の一番の美点は、成長したイザベラ・サーモンが変わらず素朴ながらかわいさを増していたとこかな。ところで、結局「新たなる支配者」って誰のことなの?
11位. "ムーンフォール(Moonfall)"(2022)
Director: ローランド・エメリッヒ
My Rating...★★★★★ 5/10
Rotten Tomatoes...36%,70%
IMDb...5.1
タイトル良し、コンセプト良し、ヴィジュアル良し…と勝ち確定(?)なはずなのに、どうしてそっちの方向に行くのかエメリッヒ。強烈な虚しさを感じました。陰謀論者歓喜映画ですね。やっぱこれも映像だけだなぁ…。「月の引力が!」みたいなシーンはどうしてもワクワクし(てしまい)ましたが、何かやっつけに感じられちゃって…。2021年のワースト7位に"2012"入れたんですけど、もうエメリッヒとはさよならした方が良いのかもしれない。思えば、子どもの頃はこういうディザスター映画に惹きつけられたものですが、何だろう、これが幼年期の終わりというやつでしょうか? さらばあの日の自分、さらばエメリッヒ。
10位. "貞子DX"(2022)
Director: 木村ひさし
★★★★ 4.5/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...4.8
小芝風花かわいいですよ。ただ、小芝風花がかわいいのはいつものことなんで、映画では俳優が演じているキャラをこそかわいく見せてほしいわけです。この主人公はIQ200じゃなくて良くてIQ108くらいだし、天才にしちゃ行動にクセがなさすぎるし、唯一のクセである耳元ぐーぱーも違和感しかありません。そして川村壱馬演じる王司くんの演技ね。死にそうでした。ただし、"リング"シリーズの原作のことを全然知らなくて、ウィルスうんぬんが突飛に見えて実は原作に近く、"イット・フォローズ"的な要素を入れてコロナの時代を語ろうとする姿勢には感心しました。天才設定とダサい演技さえどうにかしてくれれば、割りと良かった気もします。鑑賞中はイライラもしましたが、総合的にはそんなに嫌いではないです。じゃあもう1回見よう、とはなりませんが。
9位. "サマリタン(Samaritan)"(2022)
Director: ジュリアス・エイヴァリー
My Rating...★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...38%,70%
IMDb...5.7
これ、本当にあの"オーヴァーロード"の監督の映画なんですか? これ、本当にスタローンの映画会社バルボア・プロダクションズの1作目なんですか? 双子という設定からのあの展開を読めない人はいないんじゃないですか? 群衆、ネメシスのどこをリスペクトしてるんですか? あの子ども、ヒーローに憧れながら嬉々として万引きやらかしてたりして正気なんですか?
7位. "バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(Resident Evil: Welcome to Raccoon City)"(2021)
Director: ヨハネス・ロバーツ
★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...30%,65%
IMDb...5.2
ほとんど原作ゲームもやったことないんで、実際これがどれだけ原作リスペクトしてるのか分からないですが、監督が言ってるほど「忠実」ではないようですね。原作知らない勢からすると、別にキャラクターの人種が変わろうがストーリー展開が変わろうが映画さえ面白ければ良いわけなんですけどね。原作を面白いと思って作ってるなら、映画版も面白くするのが一番のリスペクトですよ。ハナ・ジョン=カーメンもカッコ良いんで好きなんですが、この映画では特に何も…。洋館のシーンとか何が起こってるのか分かりませんでした。眠かったです。しかし"バイオハザード"って、Netflixドラマ版と言い本当に実写化に恵まれませんね…そっちに出てるエラ・バリンスカも、彼女自体は好きなんですけど…うーん。
6位. "N号棟"(2022)
Director: 後藤庸介
★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...6.2
タナトフォビア(死恐怖症)とかいう設定出してきて、「お、何か面白そうじゃん」とは思わせてくれたんですが、やりたいの完全に"ミッドサマー"じゃん! それはまだ良いとしても、ヤバい人たちが飲ませてくる得体の知れない飲み物をちゃんと画面で見せないのはきちんとリスペクト(オマージュ? パクr...?)もできてないってことじゃないのかね!? 後、主人公の行動が意味不明すぎますよ。どこがタナトフォビアなの。自ら死地に向かってるぞ! 筒井真理子の佇まいはとても良かったです。
5位. "きさらぎ駅"(2022)
Director: 永江二朗
★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...6.2
最近こういう2ちゃんねる発の怪談の映画化多いですよねぇ。「くねくね」とか大好きだし、映像化されればそれはそれで興味はあるんですけど、いつの時期からかテレビがネットの面白動画特集番組とかやり始めた時に「あーあもう企画のネタが切れたのか」と思っちゃったのを思い出しちゃいますね。FPS(シューティング要素どこ!?)視点を売りにしていますが、異世界描写のCGがあまりにもチープすぎてガッカリしました。これじゃB級どころかC級よ。B級は喜んで見ますが、C級はちょっと…。それさえなければ終盤のコメディ展開も少しは楽しめたのかなぁ。でもアル中のおっさんは嫌いになれませんでした(笑)。
4位. "霊的ボリシェヴィキ"(2018)
Director: 高橋洋
★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...5.8
すげー引き込まれるタイトルだったのに、イマイチ引き込まれませんでした。Heiroの邦画アレルギーの原因のひとつに「演技っぽい演技」があるわけですが、本作もそのせいでいちいち水を差されました。内容もよく分からなかったし…。楽しめた人、誰か解説してください。
3位. "謝罪の王様"(2013)
Director: 水田伸生
★★★★ 4/10
Rotten Tomatoes...N/A,40%
IMDb...6.4
阿部サダヲ自体は別に嫌いでもないですが、こんなの映画じゃなくてコントですよ。タイカ・ワイティティの笑いとはセンス合わねーなと最近思ってましたが、宮藤官九郎もダメっぽいですね。ラストのアレには殺意を覚えました。自由の女神さま、お願いしますからみんな踏み潰してください。
2位. "カラダ探し"(2022)
Director: 羽住英一郎
★★★☆ 3.5/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...5.4
これ、キャッチコピーでも"IT/イット"の名を出してますし、見てみると"ブレックファスト・クラブ"とか"ハッピー・デス・デイ"とかの要素も感じます。面白そうじゃないですか。問題はね、それにもかかわらず監督がこれらの作品を見てないんじゃないかと思わせるほどの青春描写の薄っぺらさなんですよ。グロ方向に関しては頑張ってるように思いましたが、見ていくと本作が本当にやりたいのはホラーよりキラキラ青春ものなんだと分かります。なのに、丁寧に仲を深めていくようなことはせず、一緒に殺された次のループでなぜか少し仲良くなっています。しかも、ビーチではしゃぐきっついキラキラMVパートもあって死にかけました。橋本環奈が、可愛すぎるという理由でならまだしもクラスメイトからハブられているのも説得力ないし、醍醐虎汰朗がイキる時の演技はダサすぎて寒気がしました。でも演技力の問題というより、監督がこれOKにしてるわけですもんね。"IT/イット "それ"が見えたら、終わり。"は7人のキャラを丁寧に描くのに135分かけてました。本作は102分なんですが、やはりと言うか何というか6人を捌ききれていません。それぞれのキャラの魅力を引き立てるシーンがない(それに失敗してるシーンは多々ある)ので、チャンスもないのに役者が輝くこともそりゃできないよなあと同情してしまいました。登場人物たちが死のループに慣れてきてゲーム感覚で楽しみだす部分は、今時の若者のドライさというかクールさが表れているようにも思えて少し面白かったので、そこを強調したブラックコメディにしても良かったのでは。総じて、おっさんが考えた(遅れてる)若者向け映画という印象が拭えませんでした。若者はこれどう思うんでしょうね? 30歳のHeiroにも古臭く思えましたが…。世間の、まあホラーファンからの評判もそんなに悪くないみたいですが、正直なぜだか良く分かりません。あまりにも感情の流れが分からなすぎる。最近、AIが絵を描けるようになったことが話題になってますが、本作見て「あれ? AIって映画も作れるようになった?」と思いました。橋本環奈よ、あの怪物が憎いのは分かるが、そんなことより早くゲームを終わらせなさいよ。
1位. "劒岳 点の記"(2009)
Director: 木村大作
★★★ 3/10
Rotten Tomatoes...N/A,N/A
IMDb...6.7
最近のジェームズ・キャメロンもそうですが、「映画は映像だ」という信念がビンビン伝わってきます。それ自体は良いんです。確かに映画ではヴィジュアルが超重要なのは確か。でも、それってスペクタクルでさえあれば良いわけでもないし、映像にかまけてストーリーテリングを疎かにするのは本末転倒だと思うんですよ。物語を語る意思がないなら絵でも書いててください。測量士の仕事について詳しく教えてくれるのかと思ったら全然しないから、興味も持てなくなってくるし。本作より圧倒的にスケールが小さいはずの"ジェーン・ドウの解剖"の方が映像も美しくて、物語も壮大だと思いますよ。ただし、アンチカタルシスなオチは嫌いじゃなかったので、2021年ワースト1の"僕達急行 A列車で行こう"の★2ほどではない★3に止めました。大した違いじゃないけどね。
以上!!
2023年は旧年中にすでに試写で見たやつのベストランキング入りも濃厚だし、良い年になりそうだ!! 今年もよろしくお願いします!!!