Heiroのシネマ・ミュージックフロンティア

Heiroによる、辺境の映画・音楽を紹介・レビューするブログです。(映画レビューの際はのっけからしこたまネタバレします。映画は★、音楽は☆で評価) ツイッターアカウントはこちら→https://twitter.com/chloe_heiro0226

Heiroの2021年ベスト10(+α)&ワースト10

またこの時期が来てしまいました。

 
2021年は映画情報サイトMOVIE MARBIEの方で映画紹介記事を書かせていただくことになって飛躍の年になるかと思いきや、大体いつもと変わりませんでした(笑)。特に記事に対する反応もないし、このブログへのアクセスも増えてないしねえ。まあこんくらいがHeiroっぽい気もしますが。ガッと反応増えたらビビクッとしますし。2021年は始まって早々面白い作品にたくさん出会ったので、2020年から引き続き、ベストを果たして10本に絞れるのか問題が進行中です。これ書いてる時点で順位全く決めてませんから。いいですか皆さん。これリアルタイムですよ(イミフ)。ちなみに2020年のはこんな感じ。
Heiroの基準では、7.5点以下の映画はどんなに良い性格してても友だちじゃない人、8点以上は友だちって感じなんで、そこの0.5点はデカいです。ベスト10を決める場合は必然的に8点以上の作品から選ぶわけですが、数えてみると2021年はそれが33本もある!! 去年は8本。何があった(笑)。かなり豊作の年だったんですねー、上位は大体決まってるんですが……むず!! こりゃ難航するぜ。全体では127本観てますね。2020年は107本だったので少し増えております。あんまり観てないイメージだったから以外。もっと若い頃は毎日2,3本観てたりしてたもんですが、なかなかねえ。でも観たいと思いつつサボって観てなかった映画もたくさんあるし、2022年はさらに本数増やしたい気もするな。っていうか、全然レビュー書くの間に合ってないじゃん!! うん。少しずつ放出していきます……。
 
まあ2020年のランキングは結局2021年の元旦に発表しましたから、今回もね。まだ慌てる時間じゃないぜ……とか言ってるうちに年越しちゃいました。あけおめ! ことよろ! 2020年と同じく、旧作でもHeiroが2021年で観た映画ならランクインする可能性があります。今回はちゃんと10本にし……ようとも思いましたが、前よりパワーアップして13本にします(笑)。それじゃまずベストランキング行くぜ!!
 
 
13位. "ストレンジ・フィーリング アリスのエッチな青春白書(Yes, God, Yes)"(2019)
監督: カレン・メイン
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  93%,65%
Imdb  6.1

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いきなり何ちゅうタイトルをと思われるかもしれませんがナメちゃあきまへん。マジメな映画なのです。でも超笑えます。性的な話を下品にではなく真摯に語る映画には好感持ちます。青春映画と聞くとキラキラなイメージが頭をよぎり「うっ」と思いますが、カミングエイジ映画と聞くと観たくなっちゃうのはなぜなのかしらん。
 
12位. "レディ・オア・ノット(Ready or Not)"(2019)
監督: マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  88%,78%
Imdb  6.9

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サマラ・ウィーヴィングは人類の宝ですね。ブラックコメディとしてめちゃめちゃ笑えるし、最後は死ぬほどスカッとします。ベティネッリ=オルピン&ジレット"スクリーム"シリーズの新作が控えてますが、実はシリーズを観たことがありません。どうせ日本上陸するだろうし、チェックしとくかな。クオリティも期待できるし。
 
11位. "オールド(Old)"(2021)
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  50%,53%
Imdb  5.8

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アイディア一発ものと言われればそりゃその通りなんですけど、コロナ禍に生きる我々……いや、年齢を重ねて時間の進みが早く感じるようになってしまった我々に刺さる内容になってます。シャマランのオトナな面が堪能できるよ。オチに批判的な人も多いですが、個人的にはサービス過多と思っちゃった"RUN/ラン"のオチとは逆に、シャマランからのファンサービスとして素直に嬉しく受け取れました。
 
 
10位. "Swallow/スワロウ"(2019)
監督: カーロ・ミラベラ=デイヴィス
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  88%,71%
Imdb  6.5

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これ2021年で最初に劇場で観た映画なんですよね。ずっと上陸待ってたし、かなり幸先の良いスタートを切った年でした。実際豊作だったわけだし。ヘイリー・ベネットは2022年で"シラノ"の公開決まってるから、日本でもっと有名になるかな。ポテチみたいに砂食べてたシーンが忘れられない(笑)。
 
9位. "プロミシング・ヤング・ウーマン(Promising Young Woman)"(2020)
監督: エメラルド・フェネル
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  90%,87%
Imdb  7.5

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皆言ってますが、強いメッセージ性は備えつつ、エンタメとして文句なく面白い。最強の映画じゃんと。でも別に観客をスカッとさせて終わるのが目的じゃないので、すごく心の痛い瞬間も何度かあります。キャリー・マリガンは素晴らしいですねー。2020年5位の"ワイルドライフ"も良かったし。
 
 
8位. "RUN/ラン(Run)"(2021)
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  88%,74%
Imdb  6.7

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今年もたくさん今後に期待大の新人俳優が出てきました。主演のキーラ・アレンもそのひとり。ベスト10には入れていませんが、ローレン・リドロフが出てた"エターナルズ"しかり、障害者と呼ばれる人たちだからこそのアビリティをこれ以上なく魅力的に見せてくれる映画は素晴らしいですな。オチには言いたいこともありましたが、それでも最高。
7位. "ホワイト・ボイス(Sorry to Bother You)"(2018)
監督: ブーツ・ライリー
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  93%,70%
Imdb  6.9

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ストーリーのコア自体は別に珍しくないタイプのものなのに、ブーツ・ライリー以外にこんなルックに仕立てる人はいないでしょう。そういう意味でセンスが突出してますね。こんな作品を観たくて映画好きやってるんだよこっちは(謎のキレ)! これ多分今はどの配信サービスにもないんだよなぁ……ほんとにもったいない。
6位. "ダーリン(Darlin')"(2019)
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  68%,46%
Imdb  4.9

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まさか、ジャック・ケッチャム作品をベストに入れる日が来ようとは。これはまずキャスティングが神なんです。詳しくはレビューを読んでいただくと良いんですけど。主演のローリン・キャニーと助演のノラ=ジェーン・ヌーンがとにかく最高なんで。ケッチャム亡くなっちゃったけど、続編あるのかなぁ。
 
 
5位. "キャンディマン(Candyman)"(2021)
監督: ニア・ダコスタ
★★★★★★★★  8/10
Rotten Tomatoes  84%,72%
Imdb  5.9

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アートホラーは最高ですねえ。そして人種差別ホラーはジョーダン・ピールのおかげでひとつのジャンルとして確立してしまいましたな。ニア・ダコスタの前作"ヘヴィ・ドライヴ"はそこまで好きでもなかったんですが、これはドンピシャ。MCUでも、今一番期待してるのはニア・ダコスタが手がける"The Marvels"ですからね。

moviemarbie.com

 

 

4位. "明日への地図を探して(The Map of Tiny Perfect Things)"(2021)
監督: イアン・サミュエルズ
★★★★★★★★☆  8.5/10
Rotten Tomatoes  76%,72%
Imdb  6.8

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Amazon Originalすごいやんと。監督も知らないし、そんなに期待して観たわけじゃなかったですが、これがねえ、なかなかどうして。キャスリン・ニュートン"ザ・スイッチ"も最高だったし、Heiro的に流れ来てるかもしれませんな。"名探偵ピカチュウ"の時は全然興味なかったけどね。ポケモンやらないで育ってきたから。タイムループ映画が好きなら、ぜひ観てください。タイムループ系の歴史に残る(そのくらいの気持ち)傑作だと思いますよ。そして結局レビュー書かずに年が明けてしまった(笑)

 
 
3位. "ダニエル(Daniel Isn't Real)"(2019)
監督: アダム・エジプト・モーティマー
★★★★★★★★☆  8.5/10
Rotten Tomatoes  84%,58%
Imdb  6.1

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アフター"ヘレディタリー 継承"ホラー。精神を病んだ主人公がめちゃめちゃ居たたまれなくなるほど追い詰められていくので、心に残りました。かなり前にサイモン・ラムリー監督の"THE ROOM 閉ざされた森"という映画を観ましたが、それも似たようなとこがあって未だに覚えています。エドガー・ライト"ラストナイト・イン・ソーホー"、今回ベスト10には入っていませんが、トーマシン・マッケンジー演じる主人公にもそういう要素があって良かったです。
 
2位. "ノクターン(Nocturne)"(2020)
監督: ズー・クアーク
★★★★★★★★☆  8.5/10
Rotten Tomatoes  62%,33%
Imdb  5.7

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もう本当に、Amazon Original作品でここまで面白いものが観れるなんて最高すぎます。Welcome to the Blumhouse作品でもあるし。哀しい話なんですけどね。こっちは同じアリ・アスターでも去年ベストにした"ミッドサマー"の方の感じもありつつ、かなりヒリヒリするストーリー展開に心を鷲掴みにされました。誰かズー・クアークに新作撮らせてあげてください。そして同じくシドニー・スウィーニー主演のAmazon Original作品の"観察者"観ようと思ってたのに観てなかったな。今年で観ます。多分ワースト候補だけど(笑)。
 
 
1位. "マリグナント 凶暴な悪夢(Malignant)"(2021)
★★★★★★★★★  9/10
Rotten Tomatoes  76%,52%
Imdb  6.3

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やはり1位はコレしかないって。劇場で観てブッ飛びました。だって犯人が明らかになってからの方が面白いんだもん(笑)。これまでジェームズ・ワンの作品は大体「それなりに好き」程度だったんですが、これはブッちぎりトップ。ところで、黒髪の外国人好きなんですよね。なので今回のアナベル・ウォーリス最高でした。それもあって今年トップ。おめでとう!!
MOVIE MARBIEで鑑賞前・鑑賞後に分けて記事書いてるので、良ければどうぞ。特に鑑賞前の記事は自分でも結構気に入っております。
 
 
はい。13本中10本がホラー・スリラー系になってしまいました。我ながら「らしい」なと。良かった(何が)。
お次はワーストランキング。あまり楽しめなかったって映画の他にも、期待と実際のギャップの大きかった作品などもランクインする可能性があります。10本も候補あったかなと思ったら、ちょうど10本ありました。じゃ行ってみよう!
 
 
10位. "ナンシー・ドリューと秘密の階段(Nancy Drew and the Hidden Staircase)"(2019)
監督: カット・シア
★★★★★★  6/10
Rotten Tomatoes  73%,60%
Imdb  5.8

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別に嫌いってことでもないんですけど、多分ソフィア・リリスが出てなかったらガチでHeiroの印象に残ってなかったんじゃないかなぁ。どうしてもソフィア・リリスが見たい人だけ観れば良いんじゃない? 少女探偵モノが観たければ"エノーラ・ホームズの事件簿"って素晴らしい映画があるしさ。

heiro-chloe.hatenablog.com

 

 
★★★★★★  6/10
Rotten Tomatoes  50%,66%
Imdb  6.5

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最近こういう映画にとんと興味がなくなってしまいました。それなりに楽しめる人が多いでしょうけどね。Heiroもそこまでつまんないとも思わないけど、どうでも良いですね。うん。どうでも良い(笑)。

heiro-chloe.hatenablog.com

 

 
8位. "イーブルアイ(Evil Eye)"(2020)
監督: エラン&ラジーヴ・ダッサニ
★★★★★☆  5.5/10
Rotten Tomatoes  44%,28%
Imdb  4.8

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キャストや登場人物のエキゾチックな要素は物珍しさもあって面白かったんですが、中身は割と普通。"バーフバリ"くらい振り切ってほしかったよね(笑)! でもまあ、存在するだけで価値があるような映画もあると思いますけどね。

heiro-chloe.hatenablog.com

 

 
7位. "2012(2012)"(2009)
★★★★★  5/10
Rotten Tomatoes  39%,47%
Imdb  5.8

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ディザスター映画だと"ザ・コア"は大好きなんですけどねえ。"エンド・オブ・ホワイトハウス"と同じで、ほんとどうでも良いな(笑)。"ノウイング"とかにすごく興味持つ年の頃もありましたが、その時期はもう過ぎたのよね(笑)。
 
6位. "ラブ・エクスペリメント(Hippopotamus)"(2018)
監督: エドワード・A・パーマー
★★★★☆  4.5/10
Rotten Tomatoes  N/A,41%
Imdb  5.3

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一番期待とのギャップがあったかな。イングヴィル・デイラは良かったんですけど、結局そんな展開になるのかいと。いやあ、ポスターでは秀作以上の雰囲気を感じたんだけどなあ(笑)。

heiro-chloe.hatenablog.com

 

 
5位. "ザ・リトル・ストレンジャー(The Little Stranger)"(2018)
監督: レニー・エイブラハムソン
★★★★  4/10
Rotten Tomatoes  65%,35%
Imdb  5.5

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レニー・エイブラハムソンは"ルーム"がすごく好きだったんですけどね。むむ。ほんとに何にも起きない映画なんですよ。じゃあ「静謐」な格調高い映画なのかといえばそうでもないような……。好きになりづらい作品でした。
 
4位. "冷たい嘘(The Lie)"(2018)
監督: ヴィーナ・サド
★★★★  4/10
Rotten Tomatoes  43%,33%
Imdb  5.8

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2020年のランキングでいうところの"ザ・ブック・オブ・ヘンリー"枠ですな。つまりは致命的な味付けの失敗を犯している作品。ブラックコメディにすべきだったのに、大真面目なシリアス映画にしてしまった結果、派手にスベりました。まあポスターやタイトルからして寒々しいから「らしい」っちゃらしいんですが。いやあ、これもWelcome to the Blumhouse作品で、ベスト2位の"ノクターン"と同期生なのに、ここまでの振れ幅があるとは。侮れんなぁブラムハウスいやー侮れんわ―。
 
3位. "アサシネーション・ネーション(Assassination Nation)"(2018)
監督: サム・レヴィンソン
★★★★  4/10
Rotten Tomatoes  74%,55%
Imdb  6.0

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アッパー系だと思ったら意外にダウナー系だった。コレジャナイ感強くてね。個性は感じるんですが、好みとは違ったな。主人公チームの一員を演じるハリ・ネフを知れたのは良かったです。
 
2位. "ムーラン・ルージュ(Moulin Rouge!)"(2001)
★★★★★★  6/10
Rotten Tomatoes  76%,89%
Imdb  7.6

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核となる話が分かりやすいし、ユアン・マクレガーニコール・キッドマンの歌が良い(特に"Your Song"歌い出しのとこのユアン可愛すぎる!)ので退屈はせずに観てましたが、バズ・ラーマンの演出がいちいち飲み込みづらくて。これが一般的な人気を得ているのが信じがたい。かなり人選ぶと思うけどなぁ。
 
 
1位. "僕達急行 A列車で行こう"(2012)
監督: 森田芳光
★★  2/10
Rotten Tomatoes  N/A,N/A
Imdb  5.9

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森田芳光監督の遺作ですね。亡くなった人に鞭打つようでアレではあるんですが、これもクオリティというより作風が完っ全にHeiroには合いませんでした。セリフ回しが特に。好きな人には刺さるんだろうと思いますがね。そういう意味では、誰にも刺さらなさそうな無個性の映画の方が悲惨でしょうけど。
 
 
以上!!
Welcome to the Blumhouse作品からも、未体験ゾーンの映画たちからもベストとワーストが出ました。このギャンブル性はくせになります。2022年公開(or配信)予定の作品もすでに色々出てきてるんで、っていうか2021年に観忘れた作品も死ぬほどあるんで、できるだけ拾っていきつつ、気になる未公開映画も紹介しつついければなと。それっていつもと同じやん。っしゃあ、元気に行くぞ!!