Heiroのシネマ・ミュージックフロンティア

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Heiro辞典(第4版)

Heiro辞典改訂。

 

[ビヴィ(BV)問題]

 

現代日本の時事問題。主に英語のB音(バ行)とV音(ヴァ行)を日本語で表す際のカオスな表記揺れの状況を指す。

 

恥ずかしながらさっき知ったんですが、今後「ヴ」という字が(少なくとも外務省では)使われなくなるそうですね。……何だって(二度見)!? 「ヴ」の運命やいかに。何か冥王星が惑星じゃなくなった時のような寂しさを感じるぞ。

 

一般のレベル……あっ、「レヴェル」か……レヴェルではその影響を受けても直ちに絶滅するなんてことはないでしょうけど、長い目で見れば使われる頻度は減っていくのかもしれません。チョベリバ……ん……チョベリヴァっ(違)!!

 

分かる。分かるぞ。B音(バ行)とV音(ヴァ行)が混在してる現代日本では、文章を書く際に面倒な部分が確かにあるよ。上の文章でいえば、「レベル(level)」の場合、英語のVの音をヴァ行に統一して表記するんなら「レヴェル」が正しい。でも巷じゃきっと圧倒的に「レベル」表記・発音が多い。Heiroもそうしてますし。「チョベリバ」は「超ベリーバッド(very bad)」の略なんで、「超ヴェリーバッド」つまり「チョベリヴァ」ではなく「チョヴェリバ」が正しい(いつの言葉だよ!)。でもそういう風には書かれないし、発音されない。英語の「of」だって、本来の発音からすれば「オブ」でなくて「オヴ」と書くべきです。でも多分スペルの感じや、どうしても「ブ」より「ヴ」が認知されてるわけもないので、ほぼ100%「オブ」と書かれ発音される現状があるんでしょう。「オヴ」ってちゃんと書いてるの、メタルやプログレのバンドを扱ってるレーベルのマーキー・インコーポレイティドから出てるCDくらいでしか見たことないよ(笑)。Heiroも、「バレンタインデー」を「ヴァレンタインデー」って書かないけど、人名のValentineさんはきっと「ヴァレンタイン」って表記する自信がある。「レビュー(review)」だって「レヴュー」と書くべきなのにそうしてないし。そんなよく分からない線引きをきっと皆がそれぞれ持っていて、だからこそビヴィ問題は厄介。それはよーく分かる。

 

だけども! ヴァ行がなくなればBとVの区別が全くされなくなるでしょ。それはもったいないことだ! 個人的には「ヴ」の字自体がカッコ良くて好きだし、やっぱり便利。残しておけばいつでも使えるしね。"ヴェノム(Venom)"が「ベノム」になるとイマイチだし、変わり種SFの"ヴァスト・オブ・ナイト"(原題が"The Vast of Night"なのでタイトル内ですでに表記揺れしてる)は「バスト・オブ・ナイト」になって何かアダルティーな雰囲気を漂わせ始めちゃうし、「ヴォルデモート(Voldemort)」が「ボルデモート」になると絶対戦闘力は下がる。後、太る。逆に、「ヴ」の存在感がシャープすぎるだけに、そうでもない意味合いの単語で使っちゃうと浮いちゃうけど。服の「ベスト(vest)」を「ヴェスト」って言われても伝わらないし、「ビタミン(vitamin)」を「ヴィタミン」って書かれると混乱する(ちなみに、「ヴィタミン」はイギリス発音で、「ヴァイタミン」はアメリカ発音らしい。iを「イ」と読むか「アイ」と読むかの問題も日本語と関わってくるけど、それはまた別の機会に……)。でもさ、でもさ……もしBとVの区別がなくなったら、チョコレート店の「ヴェンキ(Venchi)」(これもこないだ存在を初めて知った)は「ベンキ」になっちゃうよ! ベンキ? チョコって何かに色が似て……ばっ、バーロー!!! ヴィラン……ビラン……糜爛?

 

まあ、なんだ……。カオスな今の状況も、そんなに悪くないよ。あっ……カオス……ケイオス……?