Heiroのシネマ・ミュージックフロンティア

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"ザ・ブック・オブ・ヘンリー(The Book of Henry)"(2017) Review!

こりんのあたまはどうかしている。

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公式トレイラー


THE BOOK OF HENRY - Official Trailer [HD] - In Theaters June 16

 

見たことを話したいけど、そこまで長々とは話さないでも良いやってな映画あるじゃないですか。というわけで、勝手ながら今回はショートレビューという形にさせていただきます。だってかなりアレな映画だったんだもの。って言うか、ナオミ・ワッツが出てるのに"ウルフ・アワー"に引き続き2本連続で珍作を観ることになるとは思わなかったよ!

ちなみに今作は劇場未公開でソフト化もされておらず、こないだまでNETFLIXで見れました。しかも吹替付いてた。もう視聴期間終わっちゃったので、まだ観てない人が今後観る術があるかどうか……。

 

 

あらすじ

ヘンリー・カーペンターは、その天才をもって11歳の少年にして株でシングルマザーの母親スーザンと弟ピーターを養っていた。ある日ヘンリーは、好意を抱いている隣人の少女クリスティーナが継父から虐待されていることを知ってしまう。自身のある運命に気付いたヘンリーは、彼女を救う手立てを一冊のノートにまとめ、スーザンとピーターに託すのだった……。

 

キャスト・スタッフ

監督は"ジュラシック・ワールド"を手掛け、"スター・ウォーズEp.9"も監督……するはずだったコリン・トレヴォロウ。でも無事"ジュラシック・ワールド"の3作目"Jurassic World: Dominion"は監督するっぽい。

天才ヘンリー役には"IT/イット "それ"が見えたら、終わり。"のジェイデン・マーテル。スーザン役に"インポッシブル"のナオミ・ワッツ、ピーター役に"ルーム"の天才子役ジェイコブ・トレンブレイ

 

 

一瞬ジェイコブ・トレンブレイくんの方が天才役じゃないんだと思うも、ジェイデン・マーテルはかなりハマってます。すごい聡明そう。透明感もあって儚いし。だけど、この映画すっごいヘンですよ。

 

・ヘンリーが出来過ぎた息子なので、母スーザンは働いてはいるが帰ってくるとゲームか友だちのシーラ(サラ・シルヴァーマン)と酒飲んでグダグダ。

・ヘンリーが出来過ぎた息子なので、スーザンは大事なことを自分では決められずヘンリーに頼りっきり。(!?)

・天才キャラには付き物だが、ヘンリーの脳に切除できない腫瘍があることが発覚。それだけなら良いが、お見舞いに来たシーラが彼にキスをする。頬か額に? いや口に。(!!?)

・そこから映画のジャンルが突然難病モノになり、露骨にこちらを泣かせにかかる。が、斜め上の展開過ぎて涙の代わりに汗が出てくる。(その前からヘンリーが頭痛に悩むという伏線は一応張られている)

・ヘンリーはクリスティーナを助けようと虐待の通報などするが、彼女の継父は社会的立場のある人なのでうまくいかず。しかしヘンリーは天才なので、ある計画をノートにしたためる。そう、継父を暗殺する計画を。(?) 実行するのは自分の母親。(??) しかもスナイピングで。(???)

・なんだかんだで最後はありえないほどのハッピーエンド。クリスティーナは法的にスーザンの娘になる。(実際こんなことあるんか?)

 

これだけ聞いてると、この作品は子供向けのファンタジーかブラックコメディだろうと思うでしょ。ガチシリアスです。どうかしてるよ。ところでヘンリー、サイコパスだったん?

本当に意味分かりませんでしたが、これだけ有名な監督がやらかしてるだけに一見の価値はあるでしょうね。ジェイコブ・トレンブレイくんを起用した意味はあまり分からなかったけど。

ただ好きなシーンもあって、夜寝る時、スーザンは光るカエルの置物のスイッチを入れるか、部屋のドアを開けたままにするかを兄弟に尋ねるんですが、それぞれ意見が分かれるのでスーザンは必ずどちらの意見も半分ずつ聞き入れるんですよ。ラスト、クリスティーナが娘になって、彼女とピーターにその質問をすると2人は意見が一致するんですね。やはり、ヘンリーはもういないのだ……と一抹の寂しさが。もっと飲み込みやすい映画だったら心に染みたと思うけど。

 

うん。そんなにショートなレビューじゃなかったな。

 

 

★★★★★ 5/10点

 

Rotten Tomatoes  22%,63%

IMDb  6.3

みんなのあたまもこんらんしている。